団地不動産 代表 吉永健一について

プロフィール

吉永 健一(ヨシナガ ケンイチ)
吉永建築デザインスタジオ/団地不動産代表
一級建築士
公認ホームインスペクター

1967年大阪府生まれ。東京工業大学大学院建築学専攻修士課程修了。設計事務所勤務を経て吉永建築デザインスタジオ設立。勤務時初めて手掛けたのが団地の建て替えと団地との縁は深い。団地リノベを手掛けたことをきっかけに団地の魅力に取りつかれる。全国の団地愛好家たちと『Project D』を結成しトークショーやメディアへの出演を通じて団地の魅力を世に伝えている。

UR都市機構チャンネル『団地ぶらぶら』企画出演、著書に『団地図解』など。2013年より団地専門の不動産サイト『団地不動産』を開設。全国300以上の団地を訪れた経験と団地住民とのネットワークから得た住まいとしての団地の情報を提供している。一級建築士と公認ホームインスペクターの立場から物件の仲介からリノベーション設計、工事監理まで一括で行う。

団地住民、行政、企業とのコラボレーションも行い団地活性にも協力している。著書に『団地図解: 地形・造成・ランドスケープ・住棟・間取りから読み解く設計思考』(学芸出版社)など。

団地不動産をはじめたきっかけ

2006年に民間分譲団地のリノベーション依頼を受けました。1980年代に建築を学んだわたしは、「団地はコンクリートジャングルであり、鉄の玄関扉をガチャンと閉めると住民同士のコミュニケーションはなく、人間が健康的に住む場所ではない」と教わり、以来ずっとそのイメージを持ち続けていました。

折りしもメディアでは孤独死や高齢化が報じられていた時期。団地に対してネガティブな印象を持っていたわたしが、実際に団地で目の当たりにしたのは、これまでのイメージとは全く逆の風景でした。

数十年の年月を経た豊かな緑に覆われ、まるで森の中のように静かで安らぐ環境。公園ではこどもがきゃっきゃと遊び、ご近所同士が挨拶を交わしている。そこには人々が毎日快適に住むことができる、当たり前の環境がありました。昨今の高層マンションや戸建て住宅地には、この「当たり前」の環境がすでに失われているのではないか、実は団地にこそ、豊かな環境が残されているのではないかと思うようになりました。

建物や植栽などのメンテナンスもしっかりしているし、専用のバス路線があるなど交通の便も意外と良く、住むためのロケーションとしては申し分がなく、建設後数十年が経過した団地は、時代が一巡したおかげですてきなレトロ感を漂わせ始めているように感じました。それでいて、結構手ごろな金額で住み始めることができます。

そういった理由で『手ごろな値段で、交通の便が良い、緑に囲まれた環境でコンパクトに暮らしたい!』という方々にとって、団地はまさにぴったりでの存在でははないかと思うようになりました。また分譲であれば、ちょいとお金をかけてリノベーションしてやれば、建売住宅を買うより安くてリッチでおしゃれで便利で快適な住まいを手に入れることができるのではないか、と。

そこで、団地が優れた住環境であることを前提にした不動産サイトを立ち上げることにしました。団地に住みたいと思っている方々が、ご自身にフィットした団地へ住むお手伝いができればうれしく思います。

吉永 健一

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