フローリング|団地らしくリノベするために選ぶべき部品と素材3

団地らしくリノベするために床は無垢のフローリングを選ぶといいでしょう。
団地の床材というと塩ビシートなど人工的なものを想像しがちですが、団地が生まれた昭和30年代はまだ工業製品がないもしくは高価であったため、むしろ手作りの材料が多く使われました。窓は木製サッシ、壁は左官塗そして床は無垢のフローリングです。

今では合板の表面に木の模様をあしらったシステムフローリングが安価で取り扱いが楽なので一般的ですが、当時はまだ販売されていなかったため無垢フローリングの方が一般的でした。古い団地の床の塩ビシートをはがすと下から無垢のフローリングが顔を出すこともしばしば。キッチンでは汚れが取りにくい無垢フローリングは敬遠されたのでしょう。後に高級な仕上げになることを知らず…。

しんかな団地リペアではクリとサクラの無垢フローリングを使いました。コストはかかりますがシステムフローリングに比べて仕上がった時の温かみのある空気感、歩き心地、リッチさは比べようもありません。また、システムフローリングは表面が大きく痛むと張り替えるしかありませんが、無垢フローリングは表面をサンドペーパーや薄く鉋をかけると元通りに戻ります。10年20年30年と長い目で見るとランニングコストは無垢の方がお得なのです。何より使い込んでいくうちに何とも言えない味が出るのは魅力です。

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